〔toccicat〕
さて、忘年会での一言と新年の抱負でチラッとお話しした「キャンプ de 星観」の連載、いよいよ始めてみようと思います。毎月連載? ムリムリ 。不定期連載ということで、どうか広い心でお願いします。そもそもこの企画を思いついたのは……夜な夜な星を見に行って、明け方フラフラの状態で車を運転して帰るのが、だんだん「これ危なくない?」と思えてきまして。それならいっそのこと、キャンプを兼ねてテントでちゃんと寝てから帰ればいいじゃん!という、わりと単純だけど合理的な発想に至りました。というわけで、記念すべき第1回目です。
焚火と霜とウサギ ~凍えながら星を撮ったの巻
2026年1月24日(土)、房総半島・勝浦にある Rewild Green Field Camp へ。
芝生のフリーサイトで、しかも利用者は少なめ。広い、静か、最高!……と言いたいところですが、明るいうちはとにかく風が強かった。設営中はいろいろな物が吹き飛ばされそうになり、なかなかの修行タイムでした。
ところが日が沈むと、さっきまでの風が嘘のようにピタッと止み、「あ、これ勝ったな」と一安心。夕方からはスーパーで仕入れた焼鳥を焚き火で焼いて、食べて、飲んで、暖まる。人類がたどり着いた正しい進化の最終形である。やはり火は正義だ!
空が十分暗くなったところで撮影開始。まずはキャンプ場の空を元気に走り回るうさぎ座を狙う……が、周りにはオリオン座をはじめ明るい星が多く、ウサギは全然目立たない。しかもテントも少なく地上風景が地味。仕方がないのでクロスフィルターで無理やりキラキラさせてみた。……それでも地味なものは地味でした。気を取り直して、今度は空の暗さを活かそうと冬の天の川とバーナードループに挑戦。広角レンズで気合十分!……だったのですが、オリオン座が西の山に隠れそうになり、撮影時間は30分ほどで終了。出来上がりは「あれ?」という感じで、星なのかノイズなのかよくわからない。なんだかあまり綺麗ではない。でも一応、天の川もバーナードループも写ってはいる。

OM-1 MarkII 17mm F2.8
ISO3200 8sec.
星座線がないとウサギがわからない

EOS X9(HKIR) 14mm F2.8
ISO3200 60sec x 28枚
nano.trackerで追尾撮影
空の状態は、天頂から南側はかなり良好。一方、北~北西はそれなりに明るく、印象としては勝浦ダムとほぼ同じ。西側は山に遮られて何も見えず、東側は御宿~勝浦の市街地でほんのり明るい。総合評価としては「勝浦ダムよりちょいマイナス」といったところでしょうか。
そして最大の敵は寒さ。夜の気温は0度近く。星の撮影は、シャッターを押すとしばらくやることがなく、とにかく寒さに耐える時間になる。……が!ここで真価を発揮するのが「キャンプ de 星観」!焚き火で温まる。ついでに余っている食材を焼いて食べる。お酒も大量にある。運転して帰らなくていいので、安心して飲める。これまでの星遠征と比べると、ほぼ天国である。ただし、キャンプに力を入れすぎると星のほうが疎かになるので、その辺は要注意。

22時、クワイエットタイム。要するに「火を落として静かにしてね」という消灯時間である。
その少し前、キャンプ場の管理人さんが見回りに来て、「今日はお客さん少ないので焚き火続けていいですよ」と神対応。この一言で生存率が一気に上昇。ついでに写真まで撮ってくれた。感謝!夜中の気温はマイナス1度、明け方にはマイナス3度。外に出るたび「寒い」を通り越して「痛い」。草木もテントも霜だらけ、触るとバリバリ音がする。自然のASMRだ!……が、ありがたくはない。
そんな中で、湯たんぽを抱えて午前1時半に就寝、朝7時起床。5時間半しっかり横になって寝たおかげで目覚めは爽快。普段はあまり食べない朝食も、パン、たまご、ソーセージを焼いて食べる。こんな普通のものでも、外で食べるとやたらおいしい。
静かなキャンプ場で、凍えながら星を眺め、焚き火に救われる――実に冬らしい星観でした。
それではまた次回…


