DWARFⅡがやって来た!テスト撮影の感想

千年竜王

昨年9 月8 日に注文したDWARFⅡが年も押し迫った12 月29 日に到着しました。翌30 日はYouTube にしかないマニュアルを見て使い方を理解しようとしました。年明け後に撮影し、その感想と報告をまとめてみました。大きさの比較としてデジイチやAZ-GTi と並べた写真です。


【梱包内容&スペック】
本体、バッグ、三脚及び64GB メモリ。スペシャルセットを注文したので、予備のバッテリ、UHC フィルタ、1 万分の1 にカットする減光フィルタ2 個とフィルタアダプタです。
本体の大きさは厚手の弁当箱サイズくらいで重量も1Kg です。レンズは望遠と広角の2 つがあります。F 値は望遠で4.2、広角で2.4です。画素数も望遠800 万画素、広角200 万画素です。
センサーは、SONY IMX415 です。
【制御】
スマホアプリによるコントロールになりますが、アンドロイドがメインのようです。現在は英語か中国語しか表示しませんが、インターネット上では日本語のチュートリアルがあるので春には日本語表記も出来るようになるでしょう。
【感想】
原稿締め切り1 月11 日までの中間報告になります。iPhone Xs Maxにアプリを入れての撮影です。撮影場所は横浜市泉区の自宅近くの公園です。自宅のベランダではWifi とBluetooth での接続ともよくありません。公園ではすぐに接続します。混線に弱そうでした。PlateSolving は、全天が晴れていればめちゃくちゃ早いです。ベランダ撮影や雲がかかっているとNG になりました。この場合は対象天体の赤経赤緯入力もしくは画面ポインタでのマニュアル導入になります。それとiPhone アプリのBag か、こちらが操作に慣れなのか不明ですが、いくつかの天体のGoTo はHorizon 以下で導入できないと表示されました。実際にStars Tags に登録しているOrion 座の1 等星Betelgeuse やRigelやM42 は導入できるのにM45 や木星にはGoto しませんでした。また撮影した日時もおかしいのでBag かなと思っています。


M42 データ:Gain80 露出1 秒 Stack159 枚 撮影 938 枚 2024/1/9-21:06-57
解像度は低いようです。少し前のコンデジクラスと思っていた方が良い。でもStack すると画像が見れるようになってきます。今のところ撮影枚数が最大999 枚?なので、これ以上を望むことが出来ないなら暗い夜空で露出時間をかけるしかなさそうです。また現在原因不明ですが500 枚を超えるとDWARFⅡがFreeze しています。サイドの動作LED Ring が止まっています。本来999 枚の全数Stack まで終了しません。なので今は500 枚上限設定でデモ撮影しています。
バッテリの持ち時間は短いと思います。1 電源ユニットで2 時間超えくらいです。2 電源ユニットでは1 晩持ちこたえられません。外部電源を使って撮影してみようと思っています。本体には曇り取りヒータが入っているようですが、外部から制御できるようにはなっていないようです。でもこれが動き出すともっと電力を消費すると思われます。専用の充電器がないためポータブルバッテリは必需品でしょう。なお接続端子は、USB-C タイプです。
メモリカードは、付属の64GB を使っています。撮影天体に合わせて、最大shutter 数で保存すると2~3対象で一杯になりそうです。最大が512GB であるため、取りあえず書き込み速度の速い512GB メモリカードを冬合宿までに購入する予定です。撮影した画像を取り出すには、直接パソコンと接続するかマイクロSD カードを取り出して保存する2 つの方法になります。


太陽黒点も撮影してみました。望遠と拡大の両方に減光フィルタを付けなければなりません。ピントがあまかったようです。なおピントはオート、無限大及び手動があります。
星の場合、先日購入したケンコーのナイトフォーカスフィルターでバーチノフしてみようとも思っています。操作はスマホよりタブレットが有利かも、というのは画面が小さいため、Goto したい天体の番号が全表示出ませんし、その上通称なども書かれていませんのでタブレットなどでの操作が賢明でしょう。しばらくは天文年鑑や対応表などが必要になるでしょう。解決策として近いうちにChromeBook にアプリのアンドロイド版をインストールして試してみようと思います。またStack 後のファイルはFits or Tiff が選択できます。DWARFⅡには、Timelapse 機能がありますがまだ使っていません。


【まとめ】
最初SS50 もいいかなと思いましたが、小望遠鏡であるため、今あるZWO のCMOS とAZ-GTi とかぶるかと思い、デジイチに近いDWARFⅡを選択しました。また私にとって有利になるのは、アメリカンサイズの多種フィルタを所有しているので応用範囲もひろがると思いました。
最後になりますが、天体写真の初級者(入門者ではない)であれば使いこなせると思いました。YouTube 解説の理解が必要になります。小型望遠鏡+CMOS+ASIAIR+赤道儀or 経緯台とSS50 の比較になるなら、DWARFⅡは、一眼レフ+ASIAIR+赤道儀 or 経緯台の比較になるかと思います。ステラショット3(ST3)も購入しましたので、一眼レフ+ASIAIR+AZ-GTi+ST3 とも比較してみたいと思いました。
DWARFⅡは、天体写真の敷居を少し下げて、今後PlateSolving が必須になる望遠鏡製品の先駆けになると思いました。


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